全日本不動産協会 大阪府本部 なにわ南支部
弁天堂株式会社 代表取締役
宮川 納美さん
小さい頃から母譲り?の起業家精神
小さい頃から起業したいなと思っていました。小5の時の文集にも「起業したい」と書いていたくらいですから。この頃からサクセスストーリーも大好きでした。私の両親は、父は公務員なんですが、母は自営の農家をしていました。母は公務員の父を保証人にしてビニールハウスを買い増ししたり、農協だけに頼らない販売ルートを作っていたような人だったので、完全に母譲りだったかもしれませんね(笑)
ただ、はじめから不動産業に興味を持っていたわけではなかったんですね。「これがないと生きられない」という人にとって必要不可欠なテーマは何かなと思っていました。20代前半頃に『金持ち父さん貧乏父さん』という本を読みまして、不動産は生活に絶対必要だし、金額も世の中で最も高い部類の商品だし、これしかないと思った感じですね。
勉強を重ねて初めての不動産投資
社会人生活の中では、通販会社でOLをしながらマーケティングや営業力のつく仕事をずっとやっていました。この間もずっと不動産投資をしてみたくて、図書館にある不動産投資の本はほとんど読んでいました。
そこから、いよいよ実践だということで、銀行借入れをして区分所有物件を購入してみました。30平米の1LDKでしたね。購入価格は400万円くらいだったと記憶してます。買ってみてどうだったかというと、月次のキャッシュフローが1~2万円しかなくて、これは少ないなと。結局しばらくして売ったんですが600万円でうれました。プラス200万円、これが初めての不動産投資でした。
思い切って買った物件でまさかの事態に
その後、5階建ての1棟もので良い条件の物件があったので、銀行借入れをして5,200万円で買いました。条件は良かったのですが、ちゃんと管理されてない物件で、エントランスに蜘蛛の巣が張ってるような状態でした(笑)そんな状態だったので空室も多かったですね。
その物件を見に行った時に、管理会社が頼んでいる清掃の若いスタッフの方が来たんです。そしたら、そのスタッフの人の清掃が適当で(笑)怒ってやり直しをさせたりしていたら、頼んでいた管理会社から「女性が管理の仕事なんかしてたら、連れ込まれて殺されてしまうぞ」なんて言われたりしまして。信じられないですよね。

そこで一念発起しまして、管理会社との契約をやめて、自主管理することにしたんです。キレイにして自販機なんかも置いたりしてね。結果、空室も減って収益性も上がっていった。そうしてる内にこの物件は6,800万円で売ることができました。銀行の借り入れを返しても手元に1,000万円くらい残ったので、もっと積極的に物件を購入していける状態になりました。その後は古い戸建てを買取り、デザインリノベーションして再販しましたね。
思い返せば、400万円の1K物件から始まって6,800万円になり、現在は介護会社もしているので老人ホーム用の物件を購入し管理しています。わらしべ長者みたいな話ですね(笑)でも「こんな人でもできたんだ」とこれから独立を考える人に思ってもらえれば嬉しいですね。