全日大阪 広報メディア

私の不動産独立ストーリー

家業の廃業から始まった紆余曲折の独立ストーリー|津野 貴之さん

2023年3月28日

全日本不動産協会 大阪府本部 北大阪支部
ここからはじまる 代表者
津野 貴之さん

入社した家業が廃業

私の独立の経緯は紆余曲折ありまして(笑)まず大学を卒業した後、父が社長をしている会社、いわゆる家業に入社しました。家業は職人さんを抱えて、レディースバックやフォーマルバッグ、パーティーバッグなどを手掛けるバッグメーカーでした。私も語学留学の経験を活かして海外工場対応などの仕事を行っていましたね。

入社して12年ほど経ったときに、注文の大幅な減少や取引先の倒産などが相次ぎ経営状況が悪化していきました。それとほぼ同時に、家業の内部情報を従業員がライバル会社に流していることもわかり、中国協力工場のコントロールも難しくなりました。それによって事業継続がますます怪しくなってしまった。結果的に「自分たちで辞められる時に辞めよう」ということで廃業することになりました。

不幸中の幸いだったのは、父が堅実な経営をしていたことで、倒産ではなく自主廃業ができた。さらに手元に資金も残った。そして、コロナ前だったことが救いでしたね。

不動産業との出会い

しかし私は無職になりまして(笑)どうしようかと考えていた時に、知人の経営者から「手伝ってよ」とお声がけ頂きまして、家具の輸入販売業を行う会社に入社することになりました。バリ雑貨の輸入なんかも手掛けていただのですが、こういう商品は、新築のお宅に納品することが多いんですね。

ある時、商品を納品に行った新築の個人宅で、建築を手がけられた不動産会社の社長さんに出会いました。施主さんと社長さんが話しているのを見て「楽しそうだな」とシンプルに思ったんです。振り返れば、私は家業で働いていた時代からエンドユーザーの方と直接会う仕事をしてきませんでした。それが、施主さんと話をする社長さんが輝いて見えた理由だったと思います。

いざ独立するも…

そこから不動産業に興味を持ちまして、どうしたら不動産業を始められるのか、その不動産会社の社長さんに話を聞いたところ「とりあえず宅建とればできるよ」というシンプルなアドバイスを頂きました(笑)でも、そのアドバイス通り宅建を取得しまして、いざ独立か、それともまずは不動産会社で修行するかというところまで進みました。

この時点で私は40歳前でして「修行といっても今から若い人に教えてもらうのも情けないな」と思い、完全未経験で不動産業を開業することを選択しました。しかし完全未経験なので苦労しましたね。何もわからないので、本を読んで勉強したり、不動産の仕事をしている古い友人に連絡して仕事の方法を聞きまわったりしました。

あとは、不動産業を開業する時に全日本不動産協会大阪府本部に入会したのですが、所属する北大阪支部の先輩方に、開業時から多方面でかなり助けてもらいましたね。そもそも、入会する協会を選ぶタイミングで、全日大阪は入会に推薦をもらう必要がなかった。つまり未経験者に優しい協会だったんですよね。

初仕事のキッカケは知人の離婚

開業や手続き、契約書面の準備など、根本的な部分から未経験ゆえに四苦八苦していたのですが、肝心なのは仕事をどう受けるかですよね。これはラッキーと言って良いのか分からないのですが…ちょうどそのタイミングで、知人が離婚するからマンションを売るからやってくれと連絡がきました。これが初仕事になりました。

結果的に、この初仕事でかなり勉強できましたね。お金も入ってきました。でも知人は離婚しているので、気持ちは複雑でしたね(笑)今でこそ、離婚や結婚、転勤など人生のイベント時に不動産業は必要とされる仕事で、よくあるパターンだと分かりましたが、当時はそんなことを考える余裕もなく、といった状態でした。

現在、独立して3年目になりました。売買仲介を中心に、なんとか手元資金でやりくりできています。こうして話してみると人生なにが起きるか分かりませんが、直接お客様に対面して喜んでもらえる仕事を選んで、本当に良かったなと心から思っていますね。

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