全日本不動産協会 大阪府本部 北大阪支部
株式会社北大阪土地建物 代表取締役
宮本 佳彦さん
宅建を取得したことが就活の助けに
大学に入学してすぐのオリエンテーションで「うちの大学は、ただ卒業しただけでは就職活動が厳しい。在学中になにか資格をとりなさい」と言われたんです。教授にね、本当に言われたんですよ(笑)それで自分自身も「あ、これは本当かも」「ほんまにヤバいんや」と思ったんです(笑)
私は法学部だったので法律系の資格を調べていました。それこそ行政書士とか司法書士とか色々とある中で、宅建は民法とか色々と法律を網羅している資格で、大学的にも「法学部なら在学中の取得を目指してみましょう」というような登竜門的な扱いだったので宅建を勉強し始めました。最終的に3回目の受験で合格しました。3年生のときです。
私が就活した時期はリーマンショックの翌年で、内定取り消しが社会問題になっているような時期だったので、ものすごく厳しい状況だったんです。でも私達はそんなこと一切気にしておらず、夏休みも遊びモードで大学に遊びに行っていたんですけど、その時に先生から「今すぐ就活しろ」と怒られまして(笑)結果として学生マンションの賃貸管理をしている会社に内定をもらって、新卒で入社したんですけど、在学中に宅建を取得しておいて本当に良かったなと思いました。
他社の方とのお付き合いの中で興味が変わる
実は、新卒で入社した学生マンションの会社にはそんなに長く勤めず転職したんです。入社した会社が悪かったのではなく、仕事も楽しかったですし、責任ある仕事を任せてもらったりしていました。なんで転職したかというと、最後に配属された店舗は自社の管理物件が少ないエリアだったので、お客様にレインズから一般の物件をご紹介するような仕事が多かったんです。それまでは借主のような立場で自社物件の紹介がメインでした。
それで他社の方とお話する機会もすごく増えて、色々と教えてもらったり怒られたりする中で「こっちの方が面白いな」と思い始めたんです。それに不動産の売買とかもっと大きい単価の仕事にも興味が出てきまして、思い切って転職しました。

転職先は大手金融機関系の不動産会社。給与も歩合率が高くて、仕事もやりたいことができていたので結果として8年勤めました。8年勤務した後に独立したんですけども、準備して辞めたということではなかったんですよね。
社内システムへの疑問
転職先を退職したキッカケは、退職する半年くらい前に会社の方針が大きく変わったことが大きかったんです。どう変わったかというと社内ルールで担当者単独での両手取引が禁止になり、業者買取案件は社内入札のような形になってきました。
もちろん適正に取引を行っていくという意味では賛成ではあったんですけども、せっかく紹介して頂いたり、お客様がリピートで売却相談をしてくださっても、全部入札云々とかそういう感じになっていくので、気持ちとしては萎えていってしまって。情熱が注げなくなってきたのは大きかったかもしれません。その分歩合も下がりますし。
あとは売買仲介だと比較的お取引が単発になりがちで、もしまた思い出して頂けることがあっても数年後という仕事なので、それならば買ってもらった後でもサポートをするとか長くお付き合いできる関係性・仕事を目指したいなと思う気持ちも強まっていきました。そいうことを実現するには自分でやるしかないと思いまして、それで独立しました。
独立した当初は、勤めていた時は気にする必要のなかった心配事が増えたり、足元を見られたりとか色々と苦労もありましたが、理想の不動産事業の実現に向けてこれからも邁進していくつもりです。